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インフォームド・コンセントとは?

 近年注目を浴びている言葉ですので皆さん御存知ではないでしょうか?日本では、「説明と同意」と訳されています。この言葉は、1990年代から日本の医療のキー・ワードの1つになっているといっても過言ではないでしょう。薬の臨床試験はもとより、がんの告知に至るまで、広範囲の医療に影響を与えています。もちろん歯科医療においてもです。

 この考えは、患者さんの「自己決定権の尊重」という基本的考えに基づいていますが、いくら自己決定権の尊重と言ってはみても、医療に素人である患者さんが決定を下すには、それなりの情報提供(自分に行われる医療について、平易な言葉での詳しい説明)が必要です。そこで、医療の現場で医師は必ず、患者さんへ病状を説明し、どういう処置をするかを説明し、患者さんの同意を得た上で処置に入るという決まりになっています。もちろん、患者さんの方にもある程度の医学的知識が必要ですし、あらゆる患者さんに理解していただけるように説明するには、医療者側にとっても高度な言語技術(コミュニケーション能力)が要求されることは言うまでもありません。一見至極当たり前な事なのですが、なかなか実行されていないのではないかと歯科医療現場を通して痛感しています。
 以前、当院で行ったアンケート調査においても患者さんの多くが十分な説明を受けていないことがわかっただけでなく、歯科医院選択基準のトップに治療内容についてよく説明してくれること、を挙げておられました。この結果について、歯科医療を担当する者として厳粛に受けとめ、襟を正さなければいけないと思います。