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タバコの影響について

 以前、岐阜県歯科医師会発行の情報のe-メールという誌面で「ガムたばこ上陸」という記事を目にしました。タバコの影響について心配していた者にとって、とうとうここまで来たかとの思いは私だけではないでしょう。それも、財務省の認可を受けた正式な「たばこ」だが、見た目はガムらしい。日本向けに商品化されたスエーデン製ガムたばこが、東京、神奈川の一部の地域(中学・高校が集中する沿線で)で試験販売され、波紋が広がっているというもの。「子供が手を出しやすく、危険な商品」と医療、教育関係者は反発しており、歯科医師らで作る日本口腔衛生学会と日本口腔外科学会(小生、当学会に所属)は、財務省に対して取り消しを求める緊急申し入れを行いました。

 さて、皆さん御存知と思いますが、我が国では1981年(昭和56年)以来悪性新生物が死因の首位の座を占めており、平成14年には年間304,286人(死亡総数982,371人に対する割合31.0%)、およそ10人に3人が悪性新生物である癌のために死亡されています。また、部位別死亡数の推移では、1995年(平成7年)より肺がんが胃がんを抜いて部位別死因のトップとなり年々増加しています。個人が元々持ち合わせている体質や、生活環境(大気、食生活)の変化だけでなく、その原因の1つとして大きなウエイトを占めているのが“喫煙”であることは、現在までの多くの研究によって証明されている事実なのです。

 歯科領域においても、喫煙が歯周病の増悪因子であるばかりでなく、口腔がんの発生原因の1つと考えられています。その端的な例として世界的に見た場合、特にインドはWHO(世界保健機構)も認める世界一の口腔がん発生地帯なのです。これは、香辛料の利いた食事や、“咬みタバコ”習慣が相乗的に作用した結果と考えられています。また、地域によっては全身のがんの30%が口腔癌と報告されています。小生も、大学口腔外科在職中の1994年(平成6年)にがん研究の一環として“インド口腔癌疫学調査”をインド南西部カルナタカ州がんセンターや、地元医師の協力を得て実際に行い、口腔癌患者さんの多いことに驚きました。本研究は現在も継続して現地調査が行われています。

 一方、歯周病予防の観点からも、是非“禁煙”に努めて下さい。歯周病を増悪する因子であることは多くの研究結果から証明されている事実なのです。自分の歯を守るためのキーワードは、正しい歯ブラシ習慣と、“禁煙”と言っても過言ではないのです。今からでも遅くありません。どうか“禁煙”して下さい。

 それから、“副流煙(タバコの煙)”のタバコを吸わない人達(子供達や妊婦さん、そして喫煙しない全ての方々)の健康への影響も無視できないことも付け加えておきます。